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5月25日の記者会見

公開質問状

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令和元年度・中学校歴史教科書の「不正検定」に関する

萩生田文科大臣宛公開質問状への回答全文
   

(1)部内調査の有無と検定終了後の大臣の見解

 

<質問1>

3月10日の参議院文教科学委員会において、松沢成文議員が大臣に質問を行いました。その中で大臣は「検定期間中」を理由に検定の内容についての「コメントは避ける」と発言されました。また、数回のやりとりの後、不正があれば「大臣の責任」で対応する旨、言明されました。

中学校教科書の全ての検定は3月24日に終了していますが、その後、本件について何らかのコメントを出しましたか。もし公式にコメントや見解を出しておられましたら、その内容をお知らせ下さい。

 

<質問1>への回答

昨年度の中学校歴史教科書の検定において不正があったとは認識しておりません。

そのため、このことに関するコメントや見解といったものは出しておりません。

 

 

 

<質問2>

上記の、不正があれば「大臣の責任」で対応するとのご発言について伺います。このご発言からは、当然ながら、その後、不正があったかどうかについて文科省内部で関係者からの聞き取りを含む詳細な調査をされたものと推測されますが、それは実際に行われましたか。

                     *質問7の後に一括して回答

 

<質問3>

質問2に「はい」と回答された場合、その調査結果はどのようなものでしたか。具体的にお示し下さい。

                      *質問7の後に一括して回答

 

<質問4>

質問2に「いいえ」と回答された場合、調査をなさらなかった理由をお聞かせください。また、今後調査の予定があるかどうか、あるとすればその結果をいつ公表するのかお聞かせください。

                                                     *質問7の後に一括して回答

(2)告発者側からの聞き取り調査の必要性に関する大臣の見解

<質問5>  

不正行為があったかなかったかの調査は、当然ながら不正があったとする私ども告発者側の意見も聞かなければ完結しません。私どもは、内々に聞き取り調査の機会を頂きたいとの意思を表明して参りましたが、この質問状を起案する時点ではまだ一度も実現しておりません。大臣におかれましては、私どもから事情聴取をする必要性をお認めになりますか。

                     *質問6の後に一括して回答

<質問6>

もし私どもの側からの事情聴取の必要性をお認めにならないとすれば、それはいかなる理由によるのですか。  

 

<質問5><質問6>への回答

「新しい歴史教科書を作る会」から本年2月21日にいただいた「歴史教科書検定不合格処分についての申し入れ書」や、今回いただいた資料により、貴会の主張について認識はしています。ただ、教科書の検定申請を行う可能性のある発行者やその著書と文部科学大臣がお会いすることは、教科書検定への政治的、行政的意図の介入であるとの疑念を招きかねないため、望ましいことではなく、お会いする意思はありません。

 

 

 

 

(3)不正が発覚した場合の措置と処分についての大臣の見解

 

<質問7>

仮に調査の結果不正が発覚した場合、自由社教科書の検定について、今後どのような処置をとるつもりなのか、お聞かせください。

 

<質問2><質問3><質問4><質問7>への回答

文部科学大臣として、今回の検定を手続的な観点から確認し、不正は行われていないことを確認しました。

なお、欠陥箇所として指摘した箇所について、様々な受け止め、御意見はあると思いますが、これらについては教科用図書検定調査審議会の学術的・専門的な審議の結果、指摘されたものと認識しています。

 

 

 

<質問8>

   同じく、不正が発覚した場合、当然ながら不正を働いた人物は懲戒免職処分が相当となります。関係者の処分についての見解をお聞かせ下さい。また、大臣ご自身はどのような形で責任を取られるおつもりですか、併せてお聞かせ下さい。  

 

<質問8>への回答

今回の検定で不正があったとは認識していませんので、処分が必要な職員はいないものと認識しています。

 

 

 

<質問9>

さらに、不正が発覚した場合、このような不正が起きてしまう現行の教科書検定制度自体にも重大な欠陥があると思われます。教科書検定制度の改革についてご見解をお聞かせ下さい。

 

<質問9>への回答

今回の検定で不正があったとは認識していません。

検定制度については、これまでも必要に応じた見直しを図ってきましたが、今後も教科用図書検定調査審議会の審議を踏まえ、制度の不断の改善を図っていきたいと考えています。

 

 

 

(4)個々の論点についての大臣の見解

 

<質問10>

自由社の歴史教科書の執筆者グループは、指摘された欠陥箇所のうち、7件について「不正検定」の事例をあげたリーフレットを作成しました。また、「不正検定」を正す意見広告では、5件について例示しています。そこで、サンプルとしてこれらの中から次の8つの事例について、大臣のご見解を具体的に伺います。いずれの回答にも理由を附して下さい。以下で、( )内の数字は、欠陥箇所番号を示しています。

 

①仁徳天皇が「世界一の古墳に祀られている」は欠陥箇所ですか。(28)

②聖徳太子が「古代律令国家建設の方向を示した」は欠陥箇所ですか。(100)

③毛利輝元が「関ヶ原の戦いでは西軍の大将格として徳川家康に敗北しました」は欠陥箇所ですか。(194)

④坂本龍馬が「土佐藩を通じて徳川慶喜に大政奉還をはたらきかけたともいわれています」は欠陥箇所ですか。(252)

⑤「ソ連中心の共産主義陣営」の動向を書いた年表の中で、「中華人民共和国(共産

党政権)成立」としたのは欠陥箇所ですか。(369)

⑥新元号「令和」が公表される直前に印刷された検定申請本に伏せ字を使ったところは欠陥箇所ですか。(16)

⑦魏志倭人伝についての前回と全く同じ記述が今回は欠陥箇所とされたのは、不正ではありませんか。(66)

⑧平城京跡の朱雀門について、東京書籍について指摘していない箇所を自由社について欠陥箇所(110)としたのは不当な差別的扱いではありませんか。(4.28産経新聞掲載意見広告の④)

 

<質問>10への回答

いずれも教科用図書検定調査審議会の学術的・専門的審議の結果、欠陥箇所として指摘されたものです。欠陥箇所として指摘した趣旨については担当課にお問い合わせください。

 

 

 

 

(5)「従軍慰安婦」記述の復活についての大臣の見解

 

<質問11>

今回の検定では、他社の教科書で「従軍慰安婦」記述が復活しました。これは、大臣ご自身が取り組んでこられた教科書正常化に逆行するものであり、許しがたい事態と考えますが、大臣の見解をお聞かせ下さい。

 

<質問11>への回答

学習指導要領や教科用図書検定基準等を踏まえた上で、個別の事象について何を取り上げ、どのように記述するかは、教科書発行者の判断に委ねられています。今回、他者の教科書に「いわゆる従軍慰安婦」との記述がありましたが、教科用図書検定調査審議会の学術的・専門的な審議の結果、検定意見は付されませんでした。

(6)文科官僚が流しているデマについての大臣の見解

 

<質問12>

検定不合格とされた後、「新しい歴史教科書をつくる会」は、行政のこの暴挙について多くの国会議員の先生方に事情を説明にまいりました。そのなかで、文科官僚は今回の不正行為を隠蔽するために、系統的に虚偽の情報を流し、国会議員の先生方に吹き込んでいる事実が多数判明いたしました。その内の代表的なものは、次の2つです。

 

①「自由社は文科省の指摘に対して、その修正を頑なに拒否した。だから不合格になった」

②「前回の検定で修正に応じた約40項目について、再び修正前のものを出してきた。だから不合格にした」

 

①については、もう何回も発信しておりますが、「一発不合格」制度のもとでは、一切修正の機会は与えられていないのであり、拒否するか受け入れるかなどの議論の余地もないものです。だからこそ、「一発不合格」という呼称でよばれるようになったのです。ですから、これは当方の「頑なさ」を強調して、あたかも不合格は当方のふるまいの責任であるかのように事態を描き出すデマであることは明白です。

②については、修正前のものを出そうが出すまいが、それは合否に直接関係するわけではないことを誤魔化しています。逆に、この発言は、ありていに言えば「態度が悪いから不合格にしてやった」という意味になり、当方の主張する無理な指摘を水増しして不合格ラインに到達させたという「不正検定」が、懲罰としておこなわれたということを自白しているようなものです。

そこで、大臣に伺います。大臣ご自身は、上記①②のデマ情報を把握されていますか。また、それについて、どのように判断し、対処されましたか。

 

<質問12>への回答

御指摘のような説明を文部科学省が行ったという報告は聞いておりません。

 

 

 

<質問13>

さらに具体的には、この間、文科省の責任ある立場にある人物が極めて重大な発言をしていることがわかっているので、それを取り上げます。文科省の丸山洋司初等中等教育局長は、次のような趣旨のことを関係者に語っています。

〈11月5日の検定結果申し渡しの日に、「問題の40箇所を直せば年度内に再修正させてやる」と執筆者側に持ちかけたが、執筆者側は頑なにこれを拒否したから不合格になった〉

 

前項の<質問11>で述べた通り、「一発不合格」になった教科書について、「40箇所を直す」などの修正の権利は一切剥奪されているのであり、文科省といえども制度上そのようなことは出来るはずがありません。事実としても、当然ながら、文科省側からはそのような話は一切ありませんでした。これは「一発不合格」という理不尽で残酷な制度の本質をまだ理解できない人に対してのみ効果のある、俗耳に入りやすいことを計算しつくした上での完全なデマです。このようなデマを流した丸山局長の行動の誤りは極めて深刻・重大であり、直ちに責任問題が発生します。

大臣はこのデマをお聞きになられましたか。また、このデマについての大臣の見解をお聞かせ下さい。

 

<質問13>への回答

御指摘のような説明を初等中等教育局長が行ったという報告は聞いておりません。

 

(7)教科書調査官との公開討論に関する大臣の見解

 

<質問14>

自由社の歴史教科書を検定で「一発不合格」にした行政行為において中心的役割を果たした4人の教科書調査官(中前吾郎、村瀬信一、橋本資久、鈴木楠緒子の各氏)は、「不正検定」の疑いがかけられている以上、国民に対し説明する責任があります。そこで、7月4日、公開討論会を設定し、本日、その出席について個別に申し入れをいたしました。文科大臣からも教科書調査官として国民への説明責任を果たすための出席を慫慂していただきたく、お願い申し上げます。この件につき、ご回答下さい。 

 

<質問14>への回答

不合格となった図書については、6月中に再申請を行うことが可能であり、公開討論会に文部科学省の職員が出席し、不合格図書の内容について議論することは再申請図書の審査に影響することが考えられることから、出席することは適切ではないと考えております。

(8)検定制度改革の3項目案についての大臣の見解

 

<質問15>

今回のような事態が二度と起こらないようにするため、以下の3項目の改革案を提案したいと存じます。

 

①「一発不合格」制度を廃止する。

②「生徒が誤解するおそれのある表現である」などの条項を含む検定基準3-(3)を廃止する。

③「近隣諸国条項」を廃止する。

 

<質問15>への回答

今回の検定において不正があったとは認識しておりませんが、い ただいた御提案は御意見として参考にさせていただきます。

お知らせ 6月19日    NEW 

公開討論会 延期となりました。

お知らせ 6月15日    NEW 

​公開質問状への回答全文公開します。

お知らせ 5月30日 

「国民検定」オンライン回答ができるようになりました。

お知らせ 5月30日

「国民検定」にぜひ参加を!

お知らせ 5月25日

文科大臣あて公開質問状の提出/教科書調査官あて公開討論会の申し入れについて

お知らせ 5月23日

文科省「不正検定」を正す会のロゴ・マーク決定!

お知らせ 4月15日

『検定不合格 新しい歴史教科書』(自由社)の発売決定!

お知らせ 4月15日

『教科書抹殺』(飛鳥新社)の発売決定!

お知らせ 3月26日

産経新聞全国版で「新聞意見広告への参加の呼びかけ」の意見広告を掲載

お知らせ 3月25日

新しい歴史教科書をつくる会が文部科学省で記者会見

お知らせ 3月24日

文科省が平成31年度教科書検定の結果を発表

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『検定不合格 新しい歴史教科書』(自由社)​

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『教科書抹殺』(飛鳥新社)

令和2年4月28日に同時発売

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国民の皆様へ


                                  令和2年3月26日

                       文科省「不正検定」正す会 代表 加瀬 英明

 先日発表された中学校歴史教科書の検定で、「自虐史観」克服の教科書改善運動を牽引してきた「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(自由社刊)が、実に405件の「欠陥箇所」を指摘され、「一発不合格」処分を受けました。

 405件の「欠陥箇所」の中で誤記・誤植や事実の間違いなどの単純ミスは少数で、前回の検定や他社の検定で合格した記述を不合格にするなどして膨大な「欠陥箇所」を積み上げる不正行為が行われたのです。

 文科省は今回から教科書のページの1.2倍の「欠陥箇所」があると「一発不合格」に出来る制度をつくり、これによって「つくる会」教科書を抹殺しました。聖徳太子や坂本龍馬が消されるのを守ってきた「つくる会」を敵視する勢力がいつの間にか文科省の中で勢力を強めていたのです。

 このままでは教科書が危ない、教育が危ない、日本が危ないと感じている国民の声を結集し「不正検定」を正す意見広告(4月28日掲載)にぜひご参加ください。

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